戦略が先か、組織が先か
木曜日担当の荒木です。
皆様は、花粉症はありませんか。私は、1月下旬から早くも花粉症の兆しが見え始め、目はショボショボ、鼻はムズムズ、朝はくしゃみがとまりません。昨年から、花粉症舌下免疫療法を始めたのですが、さすがに今年は、効き目はなさそうです。舌下治療法とは、アレルゲンを少量(毎日舌下に1錠)ずつ投与して、身体をアレルゲンに慣らしていく免疫療法のことです。期間はなんと約5年!根本的な体質改善には長い時間が必要なんですね。
さて、今日のコラムは、組織についてです。
最近、採用や組織についてご相談いただくことが多くなりました。やはり、人手不足の影響でしょうか。
皆さんは、「組織は戦略に従う」や「戦略は組織に従う」という言葉を聞いたことはありますか。
前者はチャンドラー、後者はアンゾフの言葉です。私は、元々大企業に勤めていたため、「組織は戦略に従う」が、あるべき姿だと考えていました。しかし、自分自身で経営(中小企業)をしてみると、戦略を立てても、その通りに実行できないことばかり。原因は、戦略を幹部のみで策定していたことにありました。
スタッフも意志や目的をもって入社しています。しかし、私は人を見ず、数字だけを見て、自分の理想を語り、それを押し付けることを戦略と呼んでいました。だから、人が定着せず、戦略を何度描いても実行されることがなかったのです。
ここで、アンゾフの「戦略は組織に従う」について考えてみたいと思います。「戦略は組織に従う」とは、良い戦略を立てても組織文化に配慮したものでなければ、組織の抵抗にあうため実行が難しい、ということを表しています。私の場合は、組織の抵抗というより、それ以前の問題でした。スタッフと目的の共有が図れていなかったのです。それが、戦略が浸透しない一番の原因でした。
では、どうしたのか。幹部だけでなく、全員で自社の存在意義から考えなおし、企業全体が同じ方向を向けるよう、環境を整えたのです。時間はかかりましたが、目的を共有することによって、スタッフのモチベーションが高まり、離職率が低下しました。同時に、戦略も浸透するようになり、売上も向上しました。
企業は戦略よりも人(組織)で決まる、人手不足のこれからの時代であれば、なおさらでしょう。皆さまの会社はいかがでしょうか。
組織を変化させるためには時間が必要です。しかし、私の経験では、組織の変化は、花粉症舌下免疫療法で自分の身体を変化させるよりも、早かった記憶があります。舌下免疫療法も組織の変化も、始めなければ変わりません。実は、私は歯列矯正もしており、約4年かかりました。痛みを伴い、笑うのもつらい日々でしたが、振り返ればあっという間でした。今では、やって本当に良かったと思っています。
ビジまどでは、組織や採用に関するご相談も可能です。
4月を目前にし、今は人が動く時期です。是非、お気軽にご相談ください。
今回も、最後までお読み頂き、ありがとうございました。